‐ 華厳経 浄土三部経 法華経 無量義経 観普賢菩薩行法経 涅槃経 般若心経 金剛般若経
摩訶般若波羅蜜経 勝鬘経 弥勒菩薩上生・下生・大成仏経 大毘慮遮那仏神変加持経 金剛頂経
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大般若波羅蜜多経第十般若理趣分 大乗入楞伽経 大方広方篋経 阿闍世王経 文殊師利問経
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華
厳 経 3
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一切法の平等は一切衆生の平等に違はず。 世の平等は仏の平等に違はず 但智を以ってのみ知る可く、識の及ぶ所に非ず。 (但:ただ、可く:べく、非ず:あらず) 歓喜地を得れば、所有る怖畏は、即ち皆遠離す。
三毒の火は熾然として息まず、三有の牢固なる獄に閉在し、 常に煩悩諸悪の刺林に住し、正観の力無く、 善法の中に於いて欲楽するの心薄く、仏の妙法を失ひ、 而も常に生死の水流に随順し、涅槃を怖畏す。 (愍む可し:あわれむべし、依止:えし、熾然:しねん、息まず:やまず、刺林:しりん、而も:しかも) 有為の法は、虚偽にして真実ならず、一として堅固なる相無し (虚偽:こぎ) 衆生は甚だ愍む可し、無明の闇に堕在し、愛の因縁に繋がる。 (甚だ:はなはだ、愍む可し:あわれむべし、繋がる:つながる)
(誑かす:たぶらかす) 一切の相を取らざれば、慈悲精進を起こしたまふ。 (三毒の火:さんどくのひ、然く:やく)
(刹:くに、為す:なす) 一切の諸仏は常に能く一切衆生の無量の善根を長養す。 (時会:じえ) (相違背せず:あいいはいせず)
應當に其の意を浄くすること、猶ほ虚空の如くすべし。 (應當に:まさに) 其の悪心を懐く者は、如来の身を観たてまつらず。 (善逝:ぜんざい) 而も彼の虚空には依止する所無きが如し。 (譬へば:たとへば、而も:しかも)
顛倒妄想に覆はれて、衆生知見せず。 (顛倒:てんどう)
如来は是の念を作したまはず、「我去来すること有り」と。 (饒益:にょうやく、作す:なす) (無諍:むじょう) 乃至命を奪ばはんとするも、菩薩摩訶薩は、此に因るが故に菩提心を捨てず、 心亦散ぜず、恚りの心を生ぜず、一切衆生に於いて、大悲の荘厳を捨てずして、 大悲を長養す。 (訶責:かしゃく、罵辱:めにく、乃至:ないし、亦:また、恚り:いかり) 是の故に恐怖驚畏の心を生ぜず (恐怖驚畏:くふきょうい) - 一切の諸法は分際有ること無く、究竟す可からず 一切の法は即ち是れ一法なり、 一法は即ち是れ一切法にして、 而も衆生の法相に違わざる 生死の苦を畏るれば、仏法の道を失う。 受生を厭ひ悪まば、仏法の道を失う。 (厭ひ悪まば:いとひにくまば) 三昧に楽着せば、仏法の道を失う。 (楽着:ぎょうじゃく) 瞋恚の心を起こさば、仏法の道を失う。
邪定犯戒の衆生に於いて、軽慢を起こさずして大悲を増長する (邪定犯戒:じゃじょうほんかい)
非器の人の為に深妙の法を説く、是を魔業と為す。 専ら自度を念へば魔に摂持せらる。 (念へば:おもへば) 煩悩を遠離して常に寂静を楽はば魔に摂持せらる。 (楽はば:ねがはば) 若し思議する者有らば、迷乱して心発狂せん。 人は是れ福田にして諸の善根を生ず。 一切の語言を知りて、而も語言に着せず、 一切の仏を見たてまつりて、仏の想を取らず、 深く法身を解るが故なり。 (而も:しかも、解る:さとる)
不浄世界の中の、衆生は苦を受くるが故に、 三乗の像を示現して、往きて之を救度す。 度るものも度るに非ず、満つる者も満つるに非ず、聞く者も聞くに非ず。 何を以ての故に、法界の性を分別し了知するが故に。 三世の法は悉く一性なりと解るが故なり。 (非ず:あらず、悉く:ことごとく) 一相の中に於いて一切の自在力を摂取するが故に。 願はくは我を苦治せよ、我彼を救はんが為には身命をも惜しまず、 罪囚をして悉く解脱を得しめんと欲す。所以は何ん。 若し我此の衆生を救はざれば、云何んぞ能く三界の牢獄を済はん。 諸の生死の牢獄に在る衆生は、悉く貪愛の為に纒縛せられ、 愚痴に蔽はれて、種種の苦を受け、身形鄙陋に、心常に放逸にして、 出要の道を知ること能はず。智恵の光無くして諸の法界に着し、 福恵有ること無くして、実智を遠離し、結垢に染縛せられて苦獄に幽閉し、 悪魔に随順して生老病死し、常に憂悩の逼迫する所と為る。 我当に云何んが彼をして解脱せしむべき。 我今應当に自の身命を捨てて之を救抜すべし (云何んぞ:いかんぞ、済はん:すくはん、貪愛:とんあい、纒縛:てんばく、 蔽はれて:おおはれて、鄙陋:ひろう、放逸:ほういつ、結垢:けつく、 染縛:ぜんばく、当に:まさに、應当に:まさに、救抜:ぐはつ) 専ら仏の菩提を求め、諸の衆生を利益す (慳嫉:けんしつ、諂曲:てんごく) (了達:りょうだつ) (非ず:あらず、諸の:もろもろの)
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我当に諸の善根を以て、一切の衆生に回向し、 無上なる大智慧の光を以て、普く一切の衆生を照らすべし (当に:まさに 諸の:もろもろの 回向:えこう 普く:あまねく)
諸根未だ熟せざる者には、彼の人の為に解脱の果を説かず、ただ愛の本を除く
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